Online相談事例2
「子どもの発達の悩み」や「学習の困った」にアドバイス
相談事例の紹介。
今回は学習についての相談
「漢字が覚えられない」です。
「意味と読みがわかった漢字を書く」方が効果が高い
漢字を覚えられない理由はいくつもありますが、
意味がわかっている漢字を練習する
ほうが漢字は覚えやすい。
漢字は表意文字でもあるので、
漢字の作りを知っておくと覚えやすいのです。
小学2年生のAさん、
「漢字が覚えらない。何回も書いても覚えられない」と
相談してくれました。
見せてくれた漢字練習帳には、
1行に1文字ずつていねいに書いてありました。
筆圧も強く、時間をかけて書いたのがわかります。
別なページには、漢字ドリルの文を写していました。
先生の指示通りに練習を重ねているのでしょう。
漢字テストでは、半数くらいのミスがありました。
このAさんの文字を見ると、
第4象限(十字に4分割したの部分の右下の部分)に
ミスが多く出ていることに気づきました。
また、一画目を書き出す場所が悪く
「へんとつくり」のバランスが崩れています。
そこでまず、教科書や絵本を読んでもらい
「読みのスピード」や
「読み間違いや、つまる言葉がないか」
などをみて、
その子の語彙能力、目の動きを確認しました。
その上で、以下の漢字の練習の仕方を伝えました。
①読めて意味がわかった漢字を書く
(読みと意味を理解していなければ教える)
②漢字だけ取り出して書かずに、文を書き写す
②漢字の読み方を声に出して読みながら書く
そして私がした援助は
①一画目だけ赤色で練習帳に一つ一つ書き込む
②Aさんが漢字を書く際に「1、2、3・・」と書き順を声に出す
③空間認知力を身につけさせるために、「間違い探し」「迷路」などで遊びながら
細部まで意識を向ける練習をする
④鉛筆でなく、Aさんが好きな色で漢字の練習を行ってもらう
でした。
「書けない」悩む前に「読めるか」
視覚問題として「きちんと見えているのか」
記憶問題として「記憶できる文字数はどのくらいあるのか」
などを点検することが大切です。
今、Aさんの漢字の練習は
「好きな色」で
「やや大きい字」を
「読みながら」
「漢字混じりの文」を書いています。
また、部首別に漢字を書いて楽しんでいるそうです。
Aさんからも
「漢字の練習が嫌じゃなくなった!」
と報告してくれました^ ^