落ち着きのない、多動のある子へのアプローチ法 4

4.緊張を緩める運動

 

落ち着きのない子や多動の子どもは、一般の子どもに比べ 常に緊張のレベルが高いようです。

言わば、号令があればすぐに動ける状態にあります。

この緊張状態を少しでも緩めて、刺激があっても動き出すまでの余裕を作ることが大切です。

弛緩する、リラックスする、力をゆるめる運動を行います。

 

強く緊張しているところは、異様に固かったり触らせてくれません。

また、異様にくすぐったがりします。

 

緊張するところは全身にわたっており、子どもによって異なります。

頭、あご、首回り、肩まわり、腹、背中、腰、

手、手首、股関節、足、足首、足の裏、、、

ほとんど全身にわたっています。

 

 

 

 

 

「軽く揺らす・振動を与える運動」

 

ゆっくりとした揺れは身体も心もリラックスさせます。

仰向け(うつ伏せ)に寝かせた足を持って、軽く左右に揺らしたり

手を持って軽く揺らすだけでも緊張が取れやすくなります。

 

また、緊張の高い部位があるときには、

緊張の高い部位に軽く手のひらで押しながら、揺するとさらに効果的です。

 

多動のある子どもは、おでこが緊張していることが多いので、

手のひらをおでこに当てて、頭頂部と鼻の方向へ縦に優しく揺らします。

緩んでくるにしたがって、揺れる範囲が大きくなるのがわかります。

 

 

 

 

緊張の強いところは「押してゆるめる」

緊張の強いところを押すことで、、緊張をゆるめることができます。

しかし、緊張が強い子どもは、なかなか強い緊張の部分には触らせてくれません。

まずは、身体の端の部分(手や足)を持って軽く揺らす運動をおこない、

触れることに慣れてもらいましょう。

また、他の運動の介助をしながら触れることに慣れてもらうと抵抗が小さくなります。

 

子どもの呼吸に合わせ、息を吐いたときに優しく押して、

吸うのに合わせて緩めていくとリラックスしやすくなります。

 

感覚を調整する運動でもお伝えした通り、押す刺激が弱すぎると反応がなく、

強すぎるとよりさらに強い刺激を求めるようになってしまいます。

一点に圧力がかからないように、子どもの様子を観察しながら

「手のひら」で

「少し強め」に押しましょう。

 

 

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