「子どもの不登校に悩むお母さま」

 

 

「我が子が不登校になってしまい、どうしていいかわからない」

 

お母さまの最初の言葉でした。

学校に行きたがらないお子さまに理由を聞いても特になく、

朝起こして、朝食を食べさせ、学校まで送っていたそうです。

 

ある日、起きてこなくなり、朝食も食べない。

理由をなんとか聞き出そうと話をしていると、

お子さまは、

「友だちや先生は私のことをよく知らないのに、これが得意なんだね。

なんでもできるのに、なんでこれだけできないの?と言ってくる。

私にだってしたくないこともあれば、苦手なことだってある。疲れた」

と、お母さまにこぼしたそうです。

 

家族で励ましたり、

「お友だちや先生はこのような気持ちで言っていると思うよ」

と伝えても、お子さまは変わりませんでした。

このような状況で相談に来られました。

 

 

 

 

「不登校の解決策を考えるより、子どもの心を聞く」

 

私たち親は、何とかして学校を休まずに行ってほしい。

 

不登校になるとそのまま引きこもりになるのではないか。

 

と、考えてしまいます。

 

お子さんの将来を憂うあまり、悲観的な想像までしてしまうのです。

しかし

原因究明より、まずお子さまの心をしっかり受け止めることから始めましょう。

お子さまの年齢の時期は、自立に向けて心を発達させる時期でもあり、

自分自身を見つめ直す時期でもあります。

お子さまの心を大事に受けとめていただきたいと、お伝えしています。

 

 

以下は、相談者  I.S.  さん との相談後のメールのやりとりです。

いただいたメールは原文のままです。

 

I.S.さんより Zoom 相談後のメール

 

「今日はありがとうございました!

我が子は優等生であり続けるプレッシャーで、押し潰されそうになっていたんですね。

 生まれ変わりの時と仰って頂き、この大切な時を私も横でしっかり手をとって支えていこうと思います!

「 お母さんに言えた事で半分は解決!」と私たちの対応まで認めていただき、

ああこれで良かったんだと自信になりました。

周りのいろんな意見に反省したりもしましたが、子どもの気持ちを最優先で笑顔で接していきたいと思います。 

相談して良かったです!ありがとうございました。

 

 

I.S.さんより 1週間後のメールです

 

「その後ですが、不安定ながらも朝は車で送って休まず登校していました。

昨日、連休明けで覚悟してたんですが なにも言わず1人で起きて登校していきました!!

そして今日も!!嬉しい!! 日常を笑顔で過ごせるこの幸せ。大切にしたいです。

とメールが来ました。

 

 

gemstone より返信

 

「それは嬉しいですね!よかったです!

このあと、揺り戻し(ポジティブな変化はお子さんが無理してエネルギーを使っている面もあるので、

エネルギーが切れるとネガティブな変化も起こること)があると思うので、その時にどう対応するかが1番大切です。

お母さんが、お子さんの揺り戻しをニコッと笑って受け入れる、 お子さんが望む支援をする、 といいと思います。

次の戻りに対する対応が一番大切です。 お母さんは私を支えてくれる、 とお子さんが思えば、後は大丈夫。

参考になれば幸いです」

とお返事しました。

 

 

I.S.さんより

 

「なるほど! 振り戻し! 子どもの中で今何が起きているのか、

これを教えていただけた事はとてもありがたかったです。

それもあんな短時間で分かっていただいたなんて。。 

ニコッと笑ってですね! ありがとうございます!」

とお返事頂いていたのですが、

実はもう自分で起きて学校に行けているのでそんなことはないだろうと思われていたようです。

相談のなかでも、揺り戻しの注意はお伝えしていたのですが、

なかなか必要と感じられない情報は、心に残らない傾向にあります。

 

 

それから5日後、I.Sさんからメールが届きました。

 

「こんばんは 1つご報告させて下さい。 

我が子の昨日の朝は涙涙の週明けを迎えました。

週末に部活の試合も元気いっぱい過ごしていたので安心した所でしたが、、、

揺り戻し これかぁ!と思いました。 

助言いただいたように、

学校も何もかも休んでいいよ、と言うと

昨日一日1人でゆっくり自由に過ごしたようです。

今日の朝は少し良いみたいで、音楽を聴き、学校へ送って行きました。 

内海さんから聞いていなければ、親としてなかなか受入れる事は出来なかったかもしれません。

結果を急ぐあまりに、せっかく良くなったのにまた??と思ってしまいます。

アドバイスありがとうございました私も成長します!」

 

不登校は、親にとって自分の子育てが悪かったのではないかと悩む問題です。

学校や友人からは

「甘やかしてはダメだ」

「今不登校だと、将来引きこもりになる」

など言われると、さらに辛くなります。

親も辛いのですが、

学校に行きたいと思っている子どもの方が辛いのではないでしょうか。

 

いじめではないか、嫌なことがあったのではないかとあれやこれや原因を聞き出そうとして、

さらに子どもを追い詰めることもあります。

 

原因を知ろうとすることは大切なことですが、

 

 

子どもがどんな援助をしてほしいと思っているか

 

を考え、援助することをお勧めしています。

 

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